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【シリーズ5-3】人生100年時代の働き方(働き方を長期視点で考える)

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働き方を長期視点でどう考えたらいいの?

技術革新による情報化の更なる進展により、私たちは働き方を長期視点で考える必要に迫られています。全体の潮流を眺めながらどうやって働けば幸せな生活を過ごすことができるのかを考えていきます。

 この記事を読むとどうなる?

情報化やAIの登場で仕事を失うかもしれないという漠然とした不安に支配されて正しい選択が落ち着いてできない状況にある中で、誰も将来がどうなっていくのかわからないし、自分はうまく回避できるであろうという根拠のない自信で過ごしている人がほとんどだと思います。

時代の流れに合わせていくことが賢い生き方であることは賛成いただけるでしょう。時代の潮流と付き合わせた視点から解説していきます。働き方のヒントが得られます。

人生100年時代の人材育成

技術革新を見据えた人材育成の課題を探るために、学校や大学教育における教育・訓練を分析して整理します。

デジタル時代に必要なスキルとは

技術進歩によって必要性が高まる職業は、機械によって代替が困難な非定型の分析・対話型業務を行うものである可能性は高いです。

図3-1 企業が今後重視する能力

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図3-1は、新技術活用に向けた取り組みを行っている企業と行っていない企業別に示してあります。傾向的には、両者は類似しており、マネジメント能力、専門的な知識・技能、コミュニケーション能力、創造力が上位にきています。両者の差分が図3-1(2)ですが、創造力、ITを使いこなす能力、マネジメント能力、分析力・思考力、コミュニケーション能力をより求める傾向があることがわかります。

一方、営業力・接客スキルや定型的な業務を効率的にこなす能力の需要が低い傾向があります。

不足するIT人材

図3-2 IT人材の国際比較

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日本では、IT企業以外の企業にIT専門家が少なく、諸外国では幅広い産業にIT専門家が存在しており、ITを積極的に活用しています。特に、図3-2(2)を見るとアメリカで幅広い産業でのIT活用が進んでいることがわかります。

図3-3 日本の学校教育の課題

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日本の学校教育は、基礎的な学力育成ではレベルが高いですが、今後は、適切な分析ができることやコミュニケーション力、ITの専門人材の育成が必要です。

図3-3(1)でデジタル時代の基礎能力は高いのですが、日本人は、理科や数学が日常生活の役に立たないと考えている生徒が多いことがわかります。中学校でITを利用した生徒の割合は諸外国を大きく下回っています。ITを使う能力は、ITを活用していくことにより向上します。将来が若干暗く感じるのは私だけでしょうか。

中学校でコンピュータを一人一台にするという政策が今後取られる理由はここにあるのかと理解しました。

図3-3(5)を見ると企業が期待する教育内容ですが、高校までは要求を満たしています。大学・大学院では急に求める能力が変化しています。全く真逆の能力を要求されても対応できないのが、普通の人間ではないでしょうか。

論理的思考、問題解決能力、ディベートやプレゼンテーション能力は、大学に入学していきなり身につく能力ではありません

最終的に求められる能力を育てるために小・中・高校のカリキュラムを暗記・知識の詰め込みだけでなく、バリエーションを広げなければ達成は困難であると個人的には考えます。

IT人材育成に向けた大学教育の課題

図3-4 高度なIT人材の育成と大学教育

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図3-4(1)(2)のとおり、日本は理工学系を選考する学生数自体が少ないことがわかります。従って図3-4 (3)のとおりプログラム系、機械工学、通信、ネットワーク、セキュリティ系、データベース検索系に強い人材が教育されていません。ここを充実させなければならないです。図3-4(4)を見ても日本では人材が不足しているので文系人間がIT技術に対応しています。

IT技術は使うだけなら文系人間でも十分に対応できることは、文系人間であるレンコンでも理解できます。しかし、新しいデジタル技術への対応や情報システムの設計や仕組みづくりには対応できないのではないかと個人的には考えます。ITに関しては、日本は複合的に大きく遅れているのが残念です。

 

次回は、社会人の学び直しとキャリアアップについて考えます。