創造ライフ

創造的で自由な生活を目指して

MENU

【シリーズ5-5】事業継続力と競争力を高めるデジタル化

f:id:souzoulife:20211128171035j:plain

2020年は、連日のマスコミによる報道で、新型コロナウイルスに対する過剰な不安や恐れを持たされて私たちは思考停止状況になりました。1年半以上の不自由な生活を強いられたため(今後もまだ続く可能性がありますが)、日本の経済はどのようになっているのでしょうか。

この記事を読むとどうなるの?

2020年は、新型コロナウイルスの世界的流行に伴い、日本の経済にどのような影響を与えたのかを理解できます。感覚ではなく、図表や数値で読み解きながら実態を把握していきます。感染症流行後も競争力を保ちながら事業継続していくためにデジタル化をどのように取り込んでいけばよいのか、またどんな戦略が必要なのかを考えます。中小企業の経営者や幹部に人に向けて記事を書いています。中小企業経営者・幹部の方々の一助になれば幸いです。

2,デジタル化に向けた方針の策定

①事業方針及びデジタル化の取組において重視する項目

図表5-1デジタル化の取組において最も重視する項目(業種別)

f:id:souzoulife:20211218090904p:plain


デジタル化の取組においては、「経営判断・業務プロセスの効率化、固定費の削減」が最も高く、社内改善の取組が重視されています。「新たな事業や製品サービスの創出と改善」は、2番目で、「情報セキュリティ対策の強化」はさらに劣後しており、関心が低いといえます。

図表5-2事業方針において最も重視する項目(従業員規模別)

f:id:souzoulife:20211218091001p:plain


図表5-3デジタル化の取組において最も重視する項目(従業員規模別)

f:id:souzoulife:20211218091049p:plain


事業方針とデジタル化は連動していません。デジタル化=業務プロセスの効率化や固定費の削減と捉えています。

②デジタル化の方針を含んだ事業方針の立案

図表5-4デジタル化の方針を含んだ事業方針の立案(業種別)

f:id:souzoulife:20211218091143p:plain


情報通信業を除く業種においては、事業方針の中にデジタル化の方針・目標が含まれていない企業が半数以上を占めています。

3,デジタル化推進に向けた組織づくり

①社内の推進体制

図表5-5デジタル化に向けた社内の推進体制

f:id:souzoulife:20211218091301p:plain


全社的に推進している企業は、半数を切っています。

図表5-6デジタル化推進に向けた課題の状況(デジタル化に向けた社内の推進体制別)

f:id:souzoulife:20211218091350p:plain


全社的に推進している企業は、アナログな文化・価値観の定着や明確な目的・目標が定まっていないといった課題を認識する割合が低いです。

図表5-7労働生産性の水準(デジタル化に向けた社内の推進体制)

f:id:souzoulife:20211218091507p:plain


全社的にデジタル化を推進している企業における労働生産性の平均値が最も高い傾向にあります。

②社外との共創による中小企業のデジタル化推進

(1)ITベンダーの活用

図表5-8 ITベンダーの活用状況(業種別)

f:id:souzoulife:20211218091557p:plain


全産業の56%がITベンダーを活用したことがあると回答しています。「卸売業」が最も高くなっています。最も少ない業種は、「宿泊業、飲食サービス業」で3社に1社の割合で活用しています。

図表5-9 ITベンダー活用の成果

f:id:souzoulife:20211218091713p:plain


8割の企業が一定の成果を感じています。

図表5-10取引・支援先から求められていると考える能力・技量

I

f:id:souzoulife:20211218091749p:plain


ITベンダーが考える求められる能力は、「業務プロセスの改善提案」であると考えています。

図表5-11 ITベンダーに対して求める能力

f:id:souzoulife:20211218091839p:plain


企業側が求める能力は、「保守・運用の能力」「求める機能の着実な実現」「システムの導入コストの安さ」です。中小企業側とITベンダー側に認識のずれがあり、ミスマッチが生じています。

図表5-12 ITベンダー側の人材面での課題(従業員規模別)

f:id:souzoulife:20211218091937p:plain


従業員数20人以下では、「IT人材を採用・育成する体制が整っていない」という課題を持っています。

従業員数21人以上では、「人材難によりIT人材を採用できていない」という課題を抱えています。

(2)外部パートナーとの協業

図表5-13デジタル化における外部パートナーとの協業状況(従業員規模別)

f:id:souzoulife:20211218092036p:plain


協業は進んでいません。

図表5-14デジタル化における外部パートナーとの協業における課題(製造業・非製造業別)

f:id:souzoulife:20211218092122p:plain


製造業・非製造業共に、「外部の協業先・仲介者が見つからない」ことを課題としています。また、製造業では「自社の技術・ノウハウの流出が懸念される」ことが課題となっています。

4,デジタル化推進に向けた業務変革

図表5-15デジタル化の定着に向けた取組

f:id:souzoulife:20211218092305p:plain


全ての企業で「日常的な改善活動」、次に「IT活用のノウハウの情報共有」を挙げています。IT活用レベルの高い企業は、「IT活用の継続的な見直し」「IT活用による効果の共有」「IT活用に関する日常的な情報収集」等効率的な取組もしています。

図表5-16デジタル化において実施した業務プロセスの見直しの範囲別、業績への影響(従業員規模別)

f:id:souzoulife:20211218092408p:plain


従業員規模に関わらす、業務プロセスの見直しを実施した企業は、業績にプラスの影響を及ぼしている企業の割合が高いことがわかります。

まとめ

導入するITツール・システムに合わせて業務を見直すほうが労働生産性が高くなることは理解できます。ここで、システムを構築するIT企業側が、IT人材不足で企業のニーズに合わせたシステム構築ができず、企業独自の業務プロセスに合わせたITシステムを柔軟に変更することができないという問題があります。

または、仮にできるとして、オリジナルシステムということで高額な費用を請求されるので話が進まずに取りやめることも多いです。費用の面から考えれば、企業はIT企業の汎用システムに業務を合わせて見直しを図るケースが多く、社内業務が一時混乱するのが現実です。

汎用システム導入に近い価格で社内業務の流れに合わせてもらえればシステム導入をお願いしたいと経営者は考えますが、少しの変更でも高額な価格を請求されてしまいます。どこかで折り合いをつけて経営者の決断で日常業務の改善・効率化を図っていくしかありませんね。